2015年2月14日土曜日

新聞の緩慢な衰退

こんな記事を見つけました。

中国新聞が4月で夕刊休刊 朝刊とセットの新媒体創刊
 中国新聞社(広島市)は12日、夕刊を4月末で休刊し、朝刊と同時に配達する日刊の新媒体「中国新聞SELECT(セレクト)」を5月1日、創刊すると発表した。同社夕刊は1924年から発行しているが、部数減により91年に及ぶ歴史に幕を下ろすことにした。
2015/02/12 20:43 【共同通信】

新聞が衰退メディアであることは誰の目にも明らかなわけではありまして、そうしたトレンドの中でこうした経営アクションがとられることは当然であるわけですが、常識的に考えてジャーナリズム機能の衰退は我々の社会にとって望ましいこととは言えません。


新聞が現代日本社会にとって必要不可欠なジャーナリズム機関なのか、ということはまた議論があるわけですが、ビッグプレイヤーであることは間違いないでしょう。

で、新聞社の現状がどんなものか気になって新聞協会のHPをみてみました。部数減はわかりきっていることなので割愛するとして、個人的にはそれが経営状況にどうインパクトを与えているかが気になるところです。

まず売上高ですが、リーマンショック後に広告収入が激減しているのが目を引きますね。一方で購読料収入はそこまで落ち込んでおらず、景気と連動しない底堅さを感じます。


売上が落ちているならば、当然コストカットをしなくてはならず、その代表が人件費となります。しかし、人員削減にも濃淡がありまして、なるべく記者の数は減らさずにその他部署の人員をこの10年間で1万人程度減らしていることがわかります。


現在から振り返れば、10年前の記者以外の従業員3万人って何やってたの?という疑問も湧くのですが、いずれにせよそうした人材は削減対象となってきました。コアファンクションを担う人員を優先しつつ、その他の人員を削減するのは至極当然のアクションと言えます。


個人的な印象としては購読料がある限りにおいて、簡単にはつぶれないのかな、という印象を受けました。もちろん人口減にはどう頑張っても抗えないわけでありまして、いずれは新聞社も生き残りのために地銀のように合併を選択するのでしょうか?

中央紙に吸収されるという論理的可能性もありますが、僕の印象では地方紙の中央紙に対するライバル意識はとても強く、そっちの方がもっとないような気がします。実際地銀もメガ銀行に吸収合併されるのは拒否して対等合併を選んでいるわけですし。

ただ、どちらかというと地方ごとの独占媒体である県紙よりも、代替メディアの存在する中央紙(朝日、毎日、読売、日経、産経)の方が経営はきついのかな、という気がしました。特に相対劣位にある毎日と産経。毎日は今年度上半期赤字ですし。


繰り返しになりますが、新聞の衰退自体はもはや避けられないと思いますので、経営者としてはいかに終わりを伸ばすか、という延命治療的なアクションが求められるのでしょう。ジャーナリズムの機能を残すために、経営の独立性を放棄する、という選択肢も検討せざるを得ないでしょう。

おそらく従業員から役員まで、組織内では大変に不人気で、従って困難な舵取りになるわけですが。

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