2014年3月23日日曜日

Post-MBAのキャリア

この間、インド人のLondon Business School MBAコースの面接をやったのですが、その人から「受かりました!」との連絡をいただきました。一方で大学の後輩(20代後半)は社費留学の審査に通らず、個人で応募してとあるビジネススクールに受かったものの、トップスクールではないので退職して行くかどうか悩んでいる由。


Post-MBAで海外で働く日本人は極めて少数です。やはり日本人は日本で働いたほうが色々と有利なのが現実です。生まれも育ちも海外、国籍だけ日本という人たちは関係ないですけど。

日本に戻った場合のPost-MBAのキャリアパスは狭いです。トップスクールであれば、まず「投資銀行」か「コンサル」で卒業生の半分以上を占めることになります。で、その他が「事業会社」と言われてひとくくりにされるのですが、これも「外資製薬会社」を筆頭に「アマゾン、ユニクロ、楽天、グーグル、グリー、DeNA」など、どこかで聞いたような新興企業が並ぶことになります。あと、起業という選択肢もありますね。

Post-MBAは投資銀行かコンサルが第一オプションになります。ただ、この業界は激務です。「労働基準法って何?嫌なら辞めろ」の世界ですから、毎日午前様、休日出勤は当たり前。離職率が高いので、うつ病になるという話はあまり聞きませんけど…

コンサル/投資銀行でそのままパートナーを目指すという人は一握りです。クビになって途中退場というのもありますし、やはりアドバイザーという仕事を一生というのはちょっと…という人が多いように思います。ただ、辞めたその先は?実は僕もよくわかりません。

リーマンショック前まではコンサル/投資銀行からファンドに行くというのが一種のサクセスストーリーだったのですが、最近はあまり聞きませんね。やはり、日本では市場として厚みがないということなのでしょうか。

外資製薬会社はさすがに規制業界だけあってワークライフバランスは抜群なのですが、そこに就職した知人は「ひたすら日本のお金を海外本社に送るという作業に疑問を感じる」とは言っていました。新興企業はどれもこれもオーナー企業ですから、やはりクセがあります。

てな感じで、これはこの間HBS卒の後輩とも話したのですが、Post-MBAキャリアパスはどれも日本社会において「本流」じゃないな、という印象を持つのは否めないところです。

もちろん、人生の選択に正解なんてありません。所詮サラリーマンなのに本流だ亜流だくだらない、大企業から離れてのびのび、楽しそうに仕事をしている人たちもいます。安泰だと思っていた大企業に勤め続けたら10年後に経営危機でリストラされるかもしれません。

後輩には「どういう人生を選択をするかはもちろん自分が決めること。ただ、もう学生じゃないし、現実に就ける職は高い確率で一定の範囲に限られることをちゃんと認識すること。もしお前が家庭を優先するなら…」てな話をしました。


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