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2016年7月20日水曜日

個人的男性育休論


この度娘が産まれまして、半月ほど育休を取得しました。最近では、男性育休取得者も増えてますし、「いまどき珍しくないだろう」とも思ったのですが、とはいえまだまだ少数派のようでして、個人的体験から、男性の育休についていくつか考えたことを。


1.男性が育休をとって何をするのか

まずは「生活のセットアップ」ですね。

赤ちゃんではありますが、「ひとり引っ越して来る」と考えていただいたければ、やるべきことがイメージできるのではないでしょうか。我が家の場合は、天井まであるスチールラックを導入してスペースを確保し、部屋の模様替えをし、ベビーベッドを購入して組み立て…等々やってました。また、妻が里帰り出産をしていたので、妻の実家と車で往復して荷物を運ぶ、なんてことも含まれます。こういうのは男手があったほうがいいですね。奥さん一人では大変です。

翌週からは「保育園めぐり」でした。

我が家の場合は共働き世帯で、妻が復帰することを前提としているので、保育園にいれなければなりません。ので、まずは近所の保育園をいくつかまわって視察。

もちろん、都内で保育園に入れるのは至難の業なので、「入れられるところに入れる」というのが現実的な解なのですが、それでも園によって、ロケーション、先生の雰囲気、子供達の様子はそれぞれ違いますので、今後の保活戦略を練るのに旦那さんも一緒に見に行くほうが断然よいと思います。

最後に、お宮参りを済ませて終了でした。


2.男性育休期間はどの程度が適切か

ジェンダー論的には正解ではないのかもしれませんが、もし奥様が里帰り出産をされるのであれば、個人的には、男性の育休取得は、実家から帰ってきた後の2週間程度でよいのではないかと思います。もし奥様が里帰り出産されないのであれば、1か月は欲しいところでしょうか。

ひとつは、それ以上休んでも「旦那がやることそれほどないんでないの?」という気がするからです。子供が複数いればまた違うのかもしれませんが。

もうひとつは、経済的な理由です。育休中は社会保険料が免除され、給料は出ませんが、雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。

  • 育児休業開始してから180日まで: 休業開始時賃金日額×支給日数×67%
  • 育児休業開始から181日から: 休業開始時賃金日額×支給日数×50%

かつ、この金額には上限約28万円(2016年時点)。賞与は出ません… 

収入的にはやっぱり大幅ダウンになるので、夫でも妻でもメインの収入源の方が育休を長期間とるのはちょっとつらいかな、という印象です。

私の場合は、数日育休をとって、あとは上限まで余っていた有休をつかいました。


3.男性育休取得はいずれ100%に

一般的に「育休」というと、女性が1年くらい休む、というのがイメージされるのかもしれませんが、私は近い将来男性が短期間育休取得することが相当一般化するのではないかと予想しています。私の勤めている会社でも、育休取得者は年々増えているようです(昨年は10名、今年は40名ペース)。

実際2週間程度であれば、ちょっと長めの夏休み程度のものなので、業務調整もさほど困難ではないでしょう。

また、男性が育休取得を「するべき」とも考えます。その社会的意義は大いにあると考えます。

というのも、今回、自治体からも育児のサポートが相当なされていることを実感したのですが、特に力をいれているのが「産後うつ」だと思いました。それだけ、出産後の女性が周囲のサポート不足の中で精神的な負担を感じるという現実があるのだと思います。

たしかに、この「新生活のセットアップ」を女性一人でやれというのは、相当酷でしょう。立上げ期のサポートがあるだけで全然違うとは思いますし、パートナー以上にそれにふさわしい人は、中々いないのではないでしょうか。






2016年7月9日土曜日

大企業における「新規事業」について

ご無沙汰しております。なんとなく子供の洗濯物が乾く間に時間ができたので、昨晩ちょっと知り合いと話した内容についてメモです。

大企業で働いていると、30代に入って中核社員として実績と意欲を発揮してきた若手社員が「うちの会社はこのままではダメだ。新規事業をやりたい」と言ってくるケースは実に多いです。またそれを目的として転職するケースとかもままあります。

後者の転職してやりたいというのであれば「頑張れ、応援するよ」ということでしかないのですが、「うちの会社の強みを活かして新規事業をやりたい」とか言ってくる若手を見ると、「あぁ、またか」と個人的には残念な気分になります。

大企業を大企業たらしめているのは、かつて築いた強固なマネタイズモデルが存在するからです。多かれ少なかれ、インフラ産業的な側面があります。そこでの業務フローに習熟することと、ゼロから新しい事業を立ち上げることには、全く異なるスキルセットが要求されると言って良いと思います。

もちろん、今までのキャリアにとらわれずそうした新しいことにチャレンジすること事態は素晴らしいことですが、だとすれば、大会社のブランドやリソースをあてにせず、自分の力でやるべきだと私は思います。

私は30代後半になってきて「人には向き不向きってもんがあるだろう」と思います。そもそも大企業に何年も勤めて、それなりに高評価を得て、上手くやっていけるようなパーソナリティーの人間は向いてない。例えば、ローソン社長からサントリー社長に転じた新浪さんも、MC内では完全に浮いてたと聞いています。

「新規事業やりたい社員」は大半その後がどうなるかというと、辞めて自分でやるような胆力や行動力があるわけでもないので、数年後であってもやはり大企業の一社員でしかなく。とはいえ、主流派になれるわけでもなく、「うちの会社で新しいことはできない」という不満を抱いたままに。


ストレスが少ない会社人生を送るためには、ある年を過ぎたら、周囲の現実的な環境に合わせて自分のやりたいこと、あるいはやるべきこととキャリアをマッチングさせていくような能力も必要になってくるんだろうなぁ、と思う次第です。

もちろん、そうした人生を良しとするかは、個人次第ですが。


補足:
大企業で新しいことをやろうとすることが無駄だとか、必要ないとか申しているわけではございません。ベンチャー企業のように「個人が主役になる」ようなレベルの新規事業と大企業は相性が悪い、と考えています。
大企業の新規事業はある部署のスピンアウトやM&Aの方がしっくりくるでしょう。

2015年5月14日木曜日

リーダーシップ考

「リーダーシップ」という概念は、欧米のエリート教育の中では中心的な位置にあるような印象を受けます。どこのビジネススクールでも、リーダーシップというのは必修授業の構成要素です。

翻って、少なくとも大学までの日本の高等教育ではその手の教育が為されたという記憶はありません。「欧米ではこう、日本ではこう」と過度に単純化することは戒めたいところですが、日本企業に務めた個人的な経験では、然るべき地位にいる方々がリーダーシップを一向に発揮せず、失望させられた経験が少なくないというのは、偽らざるところです。

こうした状況を踏まえ、日本人MBA卒業生の間では「欧米企業ではリーダー人材は抜擢され、早くからマネジメントの経験を積めるのに、日本企業ではそうしたことは行われない」というのが定番の嘆きであります。確かに、客観的な事実として日本の大企業では40歳ぐらいまで管理職になることはないので、こうした昇進の遅さが、リーダー育成にとってネガティブファクターであることは十分にありうる、と思います。

ただ、こうした「遅い昇進」は、日本企業の特徴である「新卒一括採用慣行」「ジョブセキュリティの高さ」と裏表の関係にあります。というのは、出世競争に負けた側を簡単にクビに出来ないので、昇進をなるべく遅らせて、相互に競わせるのが合理的な行動になるのです。ので、僕自身はMBA卒業生の嘆きには簡単に同調できないのですが。

いずれにせよ、日本型組織の運営において、最もボトルネックとなるのはこうした「リーダー人材の不足」であることは珍しくないだろう、というのが個人的な肌感覚です。

僕が最近考えているのは、比較的若いうちからリーダーとしての経験を積みたいのであれば、NPOなりの社外活動に積極的に関わるのがよいのではないか、ということです。

およそ仕事であれば、従業員は給与をもらう対価として「業務命令」に服する必要があります。もちろん気に入らない上司の仕事をサボタージュするというのは一般的なことですが、それとて限界があります。つまり、どんなダメなオジさんであっても、一定のポストに就けばある程度の権限をふるうことが可能です。

一方で、NPOのようなボランティア組織では、構成員がそうした義務を負っていません。組織がワークするかどうかは、かなりのところ属人的なリーダーシップにかかってきます。「お金や契約によらず人を動かさなければならない」というのは、いかにその趣旨に賛同して集まった人たちであれ、なかなか難しいことです。

構成員のモチベーションはなんなのか、どんなスキルを持っているのか、キャパシティはどの程度あるのか、信頼できる人材か。どういう言い方をしたらよいのか、プライドメンテナンスなども必要になってくるでしょう。原始共同体の政治というのは、こうした形で行われたのかもしれませんね。そうした場で、リーダーとして学べることは多いのではないかと思います。

もうひとつ重要なのは、「リーダーがいなければ、組織は動かない」ということを現実として理解できます。これは僕も震災のボランティアに行ったときに実感したのですが、「何かを震災被害者のサポートをしたい」という人が100人集まったところで、それだけでは実際に何もできないんですよね。「あなたはこれをやってください」というディレクションをする人がいなければ。

最後に、アメリカみたいにCEOが莫大な報酬を得るならともかく、一般的にはリーダーというのは割に合わない立場です。時間なのか、お金なのか、何らかの負担を引き受ける必要があります。日本人のメンタリティとしては「リーダーに憧れる」というのはあまりないかもしれませんが、一般的にはフォロワーの立場の方が楽なのは間違いありません。

もっとも、リーダーがそうした自己犠牲を払っているからこそ、構成員の尊敬を集め「この人についていこう」という本来的なリーダーシップが発生するものかもしれませんね。



2015年4月3日金曜日

新入社員研修

気づいてみれば、新入社員研修を行う年次になってました。


いやー、月日のたつのは早いものですね…と自分でも思うかなぁ、と考えていたのですが、そんな感慨もなく、普通に「講師」してきました。もっとインタラクティブにしたいとは思ったのですが、何分反応も薄く、単なる「座学」になってしまったのが反省点。数百人相手でも盛り上がるプレゼンをやられるようになるが、僕の次の目標でしょうか。

なお、最後に「講師」としてではなく、「会社の先輩」という個人的観点から以下のようなアドバイスをしたのですが、意図がうまく伝わったか。


・3年後になれば、皆さんのうちの1割は確実にこのグループにいない。

・人によっては「辞めたやつは裏切り者」という考え方の人たちもいるが、自分はそうは考えない。仕事とは、会社に対しては役務を提供し、報酬を得る労働契約である。

・したがって、報酬に不満がある、人間関係がうまくいかない、などの理由で辞めるのはかまわないと思うし、逆に会社から「あなたは必要ない」と言われる可能性もある。

・そもそも皆さんが所属する会社が将来存続しているかどうかの保証すらない。業績は安定しているが、将来はわからないし、合併などの選択肢も当然ありうる。

・とはいえ、「金の切れ目が縁の切れ目」とだけ考えていればよいかといえば、それは違うと思われる。自分も転職活動をしたことがあるが、その経験からもそう思う。

・この会社でなければできない仕事、この会社でなければ働けない人たち、この会社でなければ得られない誇り、そうしたものがあればこそ、皆さんは仕事をしていて充実感を得られると思う。

・それは社長が一人頑張るというという類の話ではなく、皆さんを含めて社員全員が貢献すべきことだと考えている。自分も常にそうした視点で仕事をし、この会社をよりよくしたいと考えている。

・同じ志を持つであろう皆さんと一緒に仕事をできる日を楽しみにしています。


一応前向きな話をしたつもりなんですが、ちょっと過激だったかなぁ。来年人事から「新入社員に辞めてもいいなんて話をするなんて、とんでもないやつだ。あいつは勘弁してくれ」って言わるかしら。とはいえ、キレイごとだけ言ってもしょうがないし。

2015年2月12日木曜日

ベンチャー就職リスク考

最近個人的にはよく後輩の指導をするようになりまして、その中には早い段階で辞めて独立する後輩もおります。有名大学卒業生の就職人気では、それなりに新興企業ももてはやされているようですが、ある程度エスタブリッシュな企業に就職するメリットはやはり捨てがたいな、と改めて思った次第。


「大企業からベンチャーはいつでもいけるけど、ベンチャーから大企業には行けない」とか「企業の新卒教育は馬鹿にできない」という典型的な理由もあるのですが、ちょうど独立して二社目の会社を立ち上げた友人の社長さんが言っていた一言が印象的。

「ベンチャーしか経験のない人たちは発想のスケールが小さい」

僕は人事系の仕事もやっているので、社員の報酬設計、キャリアパス構築、育成、後継計画 etc.と携わります。社長から新入社員まで見ていると、「ビジネスにおける視座」のようなものは、どういったキャリアを歩んできたかに強く影響を受けると思われるのです。

一般的な意味での「価値観」というのは大学を出ることには固まっているかとは思いますが、「職業倫理」「お金の儲け方」に関する思考方法はやっぱり就職後に後天的に身につくものだと思います。だからこそ、ある程度銀行の人は銀行っぽくなり、商社の人は商社っぽくなる。

ちょうど僕の周りは10年選手なのですが、同世代と話しているとそうしたモノの見方はだいぶ固まってきている。よく言えば安定感がある、悪く言えば柔軟性が失われるといったところ。

だから、キャリア初期にどういう職に就くかというのは、単純なキャリアパス設計ということ以上に、その人のビジネス的な思考回路、課題の設定のフレームやソリューションの発想等々に強く影響を与えるように思います。

ベンチャーだけで働いていると、金額的にも、世の中に与えるインパクト的にも、小規模な仕事がメインにならざるを得ない。そういう仕事しかしていないと、どうしても特定領域の小幅な改善提案しかできなくなる「リスク」があるというのは、大いにありそうなことだと思います。

もちろん全ての人がそうだというわけではないですし、大企業でも「ちっちぇえな」という人はごまんといるので、確率の問題なんですけどね。

2014年4月9日水曜日

2014年版 新社会人へのメッセージ

既に時期を逸しましたが、まぁ、こんぐらいのテキトーな感じがいいかと思いまして、勝手ながら新社会人へのアドバイスをば。

日経の記事によれば、昨今の新社会人は5割以上が「今の会社に勤め続けたい」と応えたそうです。全く嘆かわしいことです。初めから組織に依存してどうするのでしょうか?そうしたシロアリ社員は組織にとっても迷惑な存在ではないでしょうか?

やはり「10年以内に転職してキャリアアップ」という心構えで仕事をして欲しいものです。今の時代、組織を去ることではなく、残ることがリスクなのです。


…てなことを、新入社員のときのワタクシは考えておりました。紆余曲折ありましたが、結局10年以上たった今も新卒時に入社した会社に残っています。本当に月並みなのですが、やっぱり何が良いのかは人それぞれとしか言えないのです。

とはいえ、10年以上の社会人経験を経ると「モノの見方」は必然的に変わって来ます。なんとなく、社会人ってこういう「タイプ」に分かれるのではないか、ということを思います。


1.独立するタイプ

ひとつは、組織で働くのが合わないタイプです。数は少ないですが、こうした人はやっぱりいますし、気質的にモロモロのめんどくささに我慢ができなくて辞めていきます。フラストレーションが貯まるだけですので、早い段階で独立しましょう。辞めたことよりも、早く辞めなかったことを後悔するでしょう。

しかし、現実的には独立して成功する可能性は高くありません。失敗を失敗と思わない、一種の鈍感力のようなものが必要でしょう。そうした精神的タフさがない人は「自分も独立タイプである」と勘違いしない方がいいでしょう。


2.組織で働くタイプ

ほとんどの人はこちらのタイプだと思います。大切なのはリスクを避けること、仕事が安定していること、家庭を大事にできること。このタイプで重要なのは「慎重な判断」「忍耐力」ではないでしょうか。

仕事をしていれば、ツマラナイと思うこと、納得がいかないこと、人間関係で悩むこともあると思います。しかし、それはどんな仕事でもあることなのです。決して終身雇用を礼賛するわけではありませんが、現実的には、日本の労働市場の流動性は高くありません。大きな企業であれば、中途入社は冷や飯を食うのが常です。

もちろんやりたい事が別にできたのならば、転職すべきです。しかし、短い期間で転職を繰り返すと、やはり色々な意味で良い仕事をするのは難しくなります。早まった判断はしないようにしましょう。

厳密には組織で働くタイプはさらに二つに分かれ、経営者を目指す少数の人間と、そうでない大多数の人間に分かれるのですが、新入社員はとりあえず、あまり気にしなくて良いでしょう。


個人的には上記を「オッサンのうわ言」と無視してくれるタイプが好きですが。

最後に、抽象論ばっかりなので実践的なアドバイスを。スーツはどうでもいいんですが、革靴は無理をしてでもいいモノを買いましょう。メンテナンスをしっかりすれば、10年は使えます。10万の靴を10年使うのと、2-3万の靴を2-3年で履きつぶすのと出費はそう変わらないでしょう。

見栄を張り、背伸びをする、気概があるけどちょいと生意気、ぐらいの新人であってほしいと思います。

今宵、新入社員のときに買った靴を磨いてました。そろそろこの相棒に見劣りしないぐらいにはなれたんでしょうか…

あまり自信ない。


2014年3月23日日曜日

Post-MBAのキャリア

この間、インド人のLondon Business School MBAコースの面接をやったのですが、その人から「受かりました!」との連絡をいただきました。一方で大学の後輩(20代後半)は社費留学の審査に通らず、個人で応募してとあるビジネススクールに受かったものの、トップスクールではないので退職して行くかどうか悩んでいる由。


Post-MBAで海外で働く日本人は極めて少数です。やはり日本人は日本で働いたほうが色々と有利なのが現実です。生まれも育ちも海外、国籍だけ日本という人たちは関係ないですけど。

日本に戻った場合のPost-MBAのキャリアパスは狭いです。トップスクールであれば、まず「投資銀行」か「コンサル」で卒業生の半分以上を占めることになります。で、その他が「事業会社」と言われてひとくくりにされるのですが、これも「外資製薬会社」を筆頭に「アマゾン、ユニクロ、楽天、グーグル、グリー、DeNA」など、どこかで聞いたような新興企業が並ぶことになります。あと、起業という選択肢もありますね。

Post-MBAは投資銀行かコンサルが第一オプションになります。ただ、この業界は激務です。「労働基準法って何?嫌なら辞めろ」の世界ですから、毎日午前様、休日出勤は当たり前。離職率が高いので、うつ病になるという話はあまり聞きませんけど…

コンサル/投資銀行でそのままパートナーを目指すという人は一握りです。クビになって途中退場というのもありますし、やはりアドバイザーという仕事を一生というのはちょっと…という人が多いように思います。ただ、辞めたその先は?実は僕もよくわかりません。

リーマンショック前まではコンサル/投資銀行からファンドに行くというのが一種のサクセスストーリーだったのですが、最近はあまり聞きませんね。やはり、日本では市場として厚みがないということなのでしょうか。

外資製薬会社はさすがに規制業界だけあってワークライフバランスは抜群なのですが、そこに就職した知人は「ひたすら日本のお金を海外本社に送るという作業に疑問を感じる」とは言っていました。新興企業はどれもこれもオーナー企業ですから、やはりクセがあります。

てな感じで、これはこの間HBS卒の後輩とも話したのですが、Post-MBAキャリアパスはどれも日本社会において「本流」じゃないな、という印象を持つのは否めないところです。

もちろん、人生の選択に正解なんてありません。所詮サラリーマンなのに本流だ亜流だくだらない、大企業から離れてのびのび、楽しそうに仕事をしている人たちもいます。安泰だと思っていた大企業に勤め続けたら10年後に経営危機でリストラされるかもしれません。

後輩には「どういう人生を選択をするかはもちろん自分が決めること。ただ、もう学生じゃないし、現実に就ける職は高い確率で一定の範囲に限られることをちゃんと認識すること。もしお前が家庭を優先するなら…」てな話をしました。