2014年3月16日日曜日

少年非行のケース:K君の人生

示談に関わった新人弁護士から聞いたK君の話。

(以下事実に基づいていますが、個人の特定を避けるために多少改変しています)


現在18歳、北海道出身

小学生の頃両親が離婚。母親に引き取られる。

母親が再婚するが、再婚相手から虐待を受ける。「冬の海の捨ててやる」と港まで連れて行かれたことも。中学生のときに実父のところに逃げ込む。

父親が愛知まで出稼ぎに行くことになり、祖母の家から高校に通う。「ヤンチャ」を繰り返し、祖母から育てられないので父親のところに行ってくれと懇願される。

愛知に行くが、高校の編入で学年が下がることが嫌で、働き始める(したがって学歴は中卒)。2年間勤め上げるも、知り合いも友達もいない状況でさびしさが募り友人達のいる北海道に戻る。が、ほとんど友人がいない状況は戻っても変わらなかった。

「都会なら」ということで友人一名と関東に出てくるが、そう簡単に仕事は見つからず漫画喫茶等で寝泊り。お金が尽きた頃に、やはり愛知の方で出稼ぎの仕事が見つかったので、集合場所の新宿まで行くことに。電車賃がないのでパクった自転車で移動。途中どうしてもおなかが空いたので、コンビニで万引き。

それが見つかって友人と一緒に緊急逮捕。それまで2-3回警察にお世話になっている(工場時代に寮にあった自転車に乗っていたら、それが盗難自転車だった/おなかがすいてスーパーで万引き)ので、起訴猶予になるかどうか、という状況。

新人弁護士君が被害者とは示談にすることができたので検察も起訴猶予。接見中実家に戻ることは考えなかったのか?との質問に対して「父親も結局うつ病とかになっているので、迷惑をかけたくなかった」とのこと。

新人弁護士「若いし健康だし、仕事はあると思う。自立支援とか紹介したんだけど…」




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